食事と美肌。インナーケアと美しい肌のために

美肌と健康のために大切なものは「食事」、という話はよく見かけますが、「食事を変えたら体がすぐに激変する」なんてこともほとんどないので、目に見えた効果は実感しにくいのが実情です。
されど食事。食事の力をあなどってはいけません。
一部の専門家は、子供のテストの点数を決めるのは朝食に出てくるおかずの品数にかかってる、とまで言い切るほど。
(※女子栄養大学副学長 香川靖雄教授プレジデントオンラインより)
食事を気にしたところでその恩恵を受けるのはいつになるやら・・と思ってしまうと、ついつい好きなものや楽に食べれるものを選びたくなるところですが、今回は食べ物と栄養が美肌や体にどんな影響を与えるのか、お伝えしようと思います。

栄養たっぷりの食事がどうして大切なのか
そもそも食べ物ってどうやって生まれたと思いますか?
大昔、野に自生していた植物や、野生の動物を捕まえるところから人類の食の歴史が始まり、人々は「体に良い食べ物」を自分で見つけたり、育てるようになりました。
つまり食事は「時代とともに進化をしている」ということです。
人それぞれ好きな食べ物や嫌いな食べ物があると思いますが、食べ物には私たちの体を元気にしてくれたり、キレイにしてくれる素晴らしい力があります。
病気を予防したり、お腹の汚れをまとめてお掃除したり、イライラを取り除いてくれたり。
こんなに凄いパワーを持った食べ物たちと上手に付き合わない理由なんてありません!
逆に、お腹が空いたからとすぐに甘いお菓子やジュースの飲み食いばかりをしていると、一日中甘いものが欲しくなり頭から離れなくなります。
しかも、
- だるくなりやすい
- イライラしやすい
- やる気が出ない
こんな悪い状態を引き起こすことを、脳科学研究者の黒川伊保子先生も常日頃から提言しています。
食べ物に気をつけ、良質な血や肉となった毎日を送る年月と、好きなものだけを食べ、それが体に蓄積されイライラぐったりが溜まった毎日を送る年月。
その積み重ねが10年後20年後、どこまで自分や家族の人生そのものに影響を与えるのか。
考えてみると、ちょっと怖くなるほどですよね。

では、食べ物が持つミラクルパワーを、少しだけ覗いてみましょう。
ミラクルパワーの秘訣は「栄養素」にあり
私たちの体は、食べた栄養が積み重なって出来ています。
手足を動かしたり、髪や美肌を作ったり、イキイキとした毎日を過ごしたり・・これらすべてが栄養素のおかげで成り立っています。
そんな栄養素は、いくつかの種類に分かれているんです。

そう、こんな風に!ここから詳しくお話します。
体の根源!「三大栄養素」
糖質
体を動かすための「エネルギー」。なくてはならない栄養である反面、パンや麺など、摂りすぎにも注意が必要な栄養素です。
- 多く含まれている食材は・・・
- さつまいも、さといも、お米、パン、麺
脳に唯一届くエネルギーでもあります!
タンパク質
皮膚、内臓、髪の毛、骨・・体の全ての部位を作るための「材料」となります。
- 多く含まれている食材は・・・
- 肉、魚、大豆
体内のエネルギーが足りない時は、身代わりにエネルギーにもなってくれます
脂質
糖質同様、体を動かすエネルギー。いつもは脂肪として体内でストックされています。
- 多く含まれている食材は・・・
- オイル系全般(キャノーラ油、オリーブオイル、ごま油など)、ナッツ類
外部から、内臓や骨を守るためのクッション材にもなってくれています

これらの三大栄養素が、私たちの体を作るために必要な根っこの部分となります。
基本3種に、二つを足したものが「五大栄養素」!!
ビタミン
ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなど
- ビタミン類が多く含まれている食材は・・・
- かぼちゃ(ビタミンACE)、ピーマン(ビタミンC,B6)、ブロッコリー(ビタミンC,B2)などなど
ビタミンは、三大栄養素がすんなりお仕事を進めるための手助けをしてくれる、頼もしい栄養素です。
ビタミンにはどんな種類があって、どんな働きをしてくれるのか
美肌に導いてくれるビタミンは・・ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどなど。
かぼちゃ、ピーマン、ほうれん草、トマトなど・・の摂取がgood!
カルシウムを手助けして強い体をサポートするビタミン・・ビタミンK
モロヘイヤ、キャベツなど・・の摂取がgood!
肌や髪にハリや艶を与えたり、体内でコラーゲンを作るサポートもしている・・ビオチン
トマト、舞茸など・・の摂取がgood!
このようにビタミンって種類が豊富で、特徴も様々なんです。
ただ、たくさんの種類があるビタミンの中でも「水溶性ビタミン」(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC)は、体の中に栄養を蓄えることができないので要注意。
一度に大量に食べずに、こまめに食べましょう!

ミネラル
カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などなど
- 多く含まれている食材は
- さといも(カリウムマスク,マンガン)、小松菜(カルシウム,カリウムマスク,マグネシウム)
骨や歯、血液の原料になるものや、体調を整えるものなど、健やかな生活に欠かせない栄養素です。
摂りすぎると有害な場合もあるので、サプリとの併用は注意!
ミネラルにはどんな種類があって、どんな働きをしてくれるのか
骨や歯を作って丈夫な体に導く。脳を活性化させる作用も!・・・カルシウム
牛乳、小魚、小松菜・・・の摂取がgood!
新陳代謝を活性化させて、肌や髪を元気な状態に生まれ変わらせる・・・亜鉛
牡蠣、スルメ、納豆・・・の摂取がgood!
抗酸化力&殺菌力たっぷりでアンチエイジングの強い味方。癌予防や男性不妊にも◎・・・セレン
カツオ節、マグロ赤身、ねぎ、・・・の摂取がgood!
このように、健康的な体や美肌の維持になくてはならないミネラル。意識的に摂取したい栄養素ですね。
五大栄養素に含まれない栄養成分を「機能性成分」といいます
これらの五大栄養素の他にも、私たちの体の健康を守ってくれる素晴らしい成分が沢山!
これらは「機能性成分」と呼ばれ、病気の予防や、若々しさのキープのために役立ってくれています。
例えば・・・β-カロテン、リコピン、イソフラボンなどなど

実際に栄養バランスのとれた食事を摂るには・・
それぞれの栄養素に大切な役割があるので、いろんな食材をバランスよく食べることが大切です!
たとえばですが、ある日の晩ご飯のメニューを栄養素ごとに分けてみると・・
- ご飯
- 糖質
- 鶏の唐揚げ
- タンパク質、脂質
- ほうれん草と豆腐の味噌汁
- 大豆=タンパク質
- ほうれん草=鉄・マグネシウム(ミネラル)、ビタミンC、βカロテン
・・というように、食べる量にもよりますがこの3点だけでもバランス自体は取れていることが分かりますよね!

しかもそれに加えて、自分の悩みにあわせた食材を意識的にプラスすればもう、お悩みケアメニューができちゃうんです。
たとえば・・・・
抗酸化(しわ、たるみなど)の悩みがケアできるメニューにするには
おすすめはかぼちゃ!かぼちゃを使った料理を追加すれば、ビタミンA&ビタミンC&ビタミンEをまとめて摂取できます!
- ビタミンA
- 美しい髪やハリのある艶肌を保つ成分。強い粘膜を保つから病気知らずに
- ビタミンC
- 高い抗酸化力が魅力のアンチエイジング成分。体内の免疫力をあげる作用も
- ビタミンE
- シミやシワを防ぐ抗酸化成分。しかも血流を促すから冷え性や肩こりの緩和にも◎

かぼちゃを加えることで、年齢的な悩みを抱えてる人にもぴったりの美肌ケアメニューが出来上がります。
おまけに体を強くして健康をサポートする作用もあるから、ますます嬉しいですね!
抗糖化(くすみ、こじわ、たるみ)を緩和させるメニューにするなら
糖(白米、パン、麺など)を摂りすぎることで、体の内外を老化させる「糖化」。この糖化を対策するには、糖分の多い食事を控えめにすることが大切です。
例えばお菓子やジュースの摂りすぎに注意したり、白米を玄米に変える。食後に抗糖化作用のあるお茶を飲むなどです。
しみ、日焼けあとがケアできる美白メニューにするなら
シミの原因となるメラニンを取り除いたり、できにくくさせる成分といえば「ビタミンC」です!一度にとっても排出されてしまうので少量を何回かに分けて摂りましょう。
できたシミを素早く排出させるために、体内の新陳代謝を活発化させてくれるビタミンAや亜鉛もオススメです。
関連記事 「美白を手助けしてくれる栄養成分!インナーケアでシミを防ぐ」
ニキビ&毛穴(皮脂分泌をコントロール)対策メニューなら
ニキビができる原因は毛穴の詰まり。詰まった毛穴に過剰分泌された皮脂が溢れてニキビになります。
皮脂が必要以上に出すぎてしまう場合は、ビタミンB1やビタミンB2、ビオチンを食事に取り入れることがオススメ。肌のオイルバランスを整え、美肌に導く作用があります。
ビタミンB1、ビタミンB2、ビオチンをまとめて摂るなら舞茸!3種全てがたっぷり入っています
忙しくても栄養のある食事を続けるためにできるコツ
体に良いと分かっていても、毎日毎日栄養価を考えた彩りあるメニューを続けるのは至難の技。
時間がない時や疲れている時だってありますよね。
そんな時でも、少ない負担で栄養のある食事を作る方法をご紹介します。
白米を玄米に変えるだけで、いつものご飯が完全栄養食に早変わり
いたってシンプルな方法ですが、いつも食べているご飯を白米から玄米に変えることで、白米からは得られなかった様々な栄養を補うことができます。
玄米はそのまま炊くと硬さが気になるので、半日以上水に浸けおきをするのがポイントです。
うちではご飯を炊いたら、そのついでに次回分の玄米を水にうるかすようにしています。
慣れるまでは、白米3合に対して玄米1合、慣れてからは白米1合に対して玄米1合にしています。

【玄米に入っている栄養】
白米よりもかみごたえがあってお米自体の美味しさを感じられる玄米ですが、食物繊維やビタミンB1、ビタミンB6など、たくさんの栄養が白米よりも5~10倍多く含まれています。
水にだしを入れるだけの「だし汁」が楽ちん&栄養たっぷり
だしを水に入れるだけで出来る「だし汁」を活用する。
味噌汁を作る場合は、昆布やにぼしを前日から水に浸しておけば、勝手にダシが出て美味しくて栄養のある味噌汁になります。
昆布だしに含まれている栄養
抗酸化作用たっぷりのフコキサンチン、摂りすぎた脂肪を体から取り除いてくれるアルギン酸やフコイダンも含まれているので、ダイエットの強い味方!
ダシを摂り終えた昆布も食べると、食物繊維などを余すことなくす栄養を摂ることができちゃいます。
また、意外かもしれませんが「玉ねぎの皮」でも栄養満点のダシが作れます。
にぼしや昆布と違って、元々はゴミにするしかないものなのでお得度も満点。こちらも前日のうちに、調理の際に出た玉ねぎの皮を水につけて放置するだけなので簡単です。
玉ねぎの皮に含まれている栄養
捨てるだけの玉ねぎの皮、実はカルシウムや食物繊維がたっぷり!しかも血液をサラサラにするケルセチンが玉ねぎ本体の30倍も含まれているミラクルっぷり。
抗酸化作用が高く美肌&ガン予防、むくみ防止、脂肪燃焼といいことづくしなんです。
栄養満点トマトの恵みを簡単&美味しくいただく
値段が安いのに通年手に入りやすく栄養満点!と言えば、はずせないのはトマト缶です。
うちではカレーに入れたり、一度に大量にミートソースを作って小分けして冷凍にしています。
一度ミートソースを作ると・・パスタ、グラタン、ドリア、オムライスのソース、ポトフの元・・
という感じで、かなり便利に使えるので外せないんです。
トマトに入っている栄養
コラーゲンづくりを助けるビオチンや、美肌&抗酸化作用がたっぷりのβカロテンやビタミンCにリコピンまで!健康と美肌のためにどんどん取り入れていきたい食材ですね♪
「豆=調理が大変」は大きな誤解だった。豆コスパ最高&うまい
乾燥した状態で売っているので料理が大変そうとずっと敬遠していた豆ですが、一度使ってみたらその魅力にはまってしまったのも豆でした。
「だし汁と同じで前の日に水に浸けておく → 30分煮る」
実際に必要な調理はこれだけだったんです。
30分煮るってことは、一品おかずを作っている間についでに火にかけておけば出来るレベル。なんなら洗い物をして洗濯物を干してるくらいの「ナガラ」で出来ちゃうから、うちは食材が足りない時はいつも豆でしのいでます(汗)
汁物でも煮物でも、なんならカレーでも(ジャガイモがない時は特に重宝)
少し多めに茹でておけば、余った分は冷凍しておけば次回はもっと楽チンです。
大豆に入っている栄養
体を作る「タンパク質」がたっぷり!牛肉や豚肉よりも多いんです。しかも腸をお掃除する食物繊維や、肌荒れや冷えで悩む女性を助けるイソフラボン、ビタミンB1やカルシウムもたっぷりです
もちろん、これらの方法をする時間がない時だってたくさんあります。
そんな時は状況に合わせて、無理のない範囲で実践してもらえればよいと思います。
「出来てない」と思うことがストレスになってしまうと本末転倒ですからっ。
【最後にもう一度確認!】栄養バランスのとれた食事にするには
5大栄養素(タンパク質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラル)がもれなく摂れる食事を意識する
タンパク質 | 肉、魚、大豆 |
---|---|
脂質 | オイル系 |
糖質 | 白米、パン、麺、いも類 |
ビタミン | 緑黄色野菜 |
ミネラル | 小魚、甲殻、レバー |
これに加えて、悩みに合わせた食材を続けて摂るとますますgood!
栄養のバランスを意識すると、不思議と食生活って変わってきます。
例えば・・・
前よりも体に悪い食べ物を食べなくなったな
栄養があるものを食べるようになったかも
こんな、ちょっとに見える変化が、体や美肌にとってすごく大切だったりします。
- 疲れやすい
- 肌の調子が悪い
- イライラしやすい
負担はできる限り少なく、恩恵は最大限に。様々な悩みを抱えている人に、少しでもお役に立てたら嬉しいなぁ・・と思って執筆しました。

どこまでもどこまでも正直にずんずん進みます!顔出してないし好き勝手いえる幸せを堪能することにしましたよ笑( -᷄ ω -᷅ )
あなたが、好きかもしれないお話。